通帳やキャッシュカードがない場合の相続手続きに関するQ&A
Q通帳やキャッシュカードがないのですが、相続手続きはできますか?
A
通帳やキャッシュカードがなくても、相続手続きは可能です。
それらよりも、相続の事実を証明する書類が必要になります。
もともと通帳やキャッシュカードは、被相続人自身が口座内のお金を動かす際、窓口での本人確認なしで手続きができるようにするための便利な手段です。
被相続人がお亡くなりになると、銀行口座の取引契約も終了となるので、その通帳やキャッシュカードを正当に使用できる方がいないということになります。
仮に、亡くなった方の通帳やキャッシュカードを持ちこんで、「私は相続人で、通帳とキャッシュカードを父から預かっているので、全額お金を下ろしてください」と銀行窓口で申し出たとします。
しかし、「ご本人でないのなら、お手続きできません。仮に相続人ということであれば、その証明をお願いします」と銀行窓口で回答されることになります。
「本人でなくともATMでは下ろせる」という話もありますが、これは本来してはいけない行為です。
口座凍結までは下ろせてしまう現実はあれども、それは正当な権限に基づく行為ではありません。
Q相続手続きに必要な書類や進め方を教えてください
A
相続手続きをするための流れは以下のようになります。
⑴ 銀行に被相続人死亡の事実を伝える
⑵ 自身が相続人であることを伝える
⑶ 自分だけが相続人の場合は、そのまま手続きを行い、口座のお金を受け取る
自身以外に相続人がいる場合は、口座のお金の分け方を明らかにして、その分け方で受け取る
⑴ 被相続人死亡の事実を伝える
まずは電話でお伝えするというケースもありますが、後述⑵「自分が相続人であること」とまとめて正確に伝えるという意味では、被相続人が亡くなった証明となる除籍謄本を提出するのが適切な手段と考えます。
なお銀行側は、被相続人死亡のお電話があった時点でも、被相続人の死亡がある程度確からしいと判断して口座凍結するケースもあるようです。
連絡した方が口座凍結を望むと望まざると、凍結されるようです。
⑵ 自身が相続人であることを伝え、書類等で明らかにする
⑴の「被相続人死亡の事実」と併せて、自身が被相続人の子である等、相続人の地位にあることを明らかにします。
その際、証拠として、先の除籍謄本に加えて、被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本(正式には除籍謄本、原戸籍謄本と呼ばれます)を提出します。
諸々の事情で本籍を複数回変更している場合、提出すべき戸籍謄本は多めになりますので、収集等に時間がかかることがあります。
⑶ 解約や払戻しの手続きを行う
自身が唯一の相続人であることが証明された場合は、解約や払戻しの手続きを行い、口座のお金を受け取ることになります。
自身以外に相続人がいる場合、審判書や遺産分割協議書など、口座のお金をはじめとした遺産の分け方を明らかにした書面の提出が必要です。
この遺産分割協議書には実印を押してもらわなければならない場合が多いので、作成時には注意しましょう。
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